親愛なる新人 デューズバリーホール
今回はKDHことキアーナン·デューズバリーホールについてご紹介します。レスターに所属してから15年ほど経っており新人という言葉が適切であるのか些か疑問が残るところではありますが、トップチームに定着したのは今シーズンからなのでまあ新人ということにしておきましょう。
これまでのシーズンでも2回ほどトップチームの出場経験を持つ彼ですが、今期は12月のサウサンプトン戦での後半頭から45分の出場以降急速にトップチームに定着し、それ以降のリーグ戦は12試合連続でスタメン出場しておりユース出身であるということを抜きにしても欠かせない戦力となっています。
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プロフィール
Kiernan Dewsbury-Hall キアーナン·デューズバリーホール
1998年9月6日生まれ(23歳) 178㎝
経歴
2017年7月1日~ レスターU23 (英4部)
16-17 4試合
17-18 18試合 2アシスト
18-19 22試合 1ゴール4アシスト
19-20 15試合 1アシスト
2020年1月27日~ ブラックプール (英3部)
19-20 10試合 4ゴール1アシスト
2020年10月16日~ ルートンタウン (英2部)
20-21 39試合 3ゴール6アシスト
2021年7月1日~ レスター
21-22 28試合 2ゴール1アシスト
幼少期
ノッティンガムで生まれ、レスターシャー州シェップシェッドで育ちました。生後18か月でボールを蹴り始め、4歳の頃には地元の新聞で「ベイビーベッカム」と称されました。
レスターに所属したのは2006年彼が8歳の時です。9歳未満のカテゴリーで奨学金を受けつつ週5日プレーしました。彼のお母さん曰く、1度もトレーニングに行きたくないと言ったことが無く常に貪欲にプレーしていたそうです。
その後トップチームのボールボーイなども経験しつつ順調にカテゴリーを上げていきました。ボールボーイとしては2011年に行われたレアルマドリードとの親善試合でロナウドやカシージャスにボールを渡したことが特に印象に残っているそうです。
レスターシティU23
彼は2017年にクラブとの最初のプロ契約に署名し、2019年にはその年の最優秀ユースプレイヤーに選ばれました。その後2019-2020シーズンの残りの期間ブラックプールにローンで加入しました。2020年10月16日にレスターと新しい4年契約を結び、ルートンタウンにローンで加入しました。U23では通算59試合出場しキャプテンも務めました。
ブラックプール
ブラックプールでは10試合に出場し4ゴール1アシストを記録しました。チームは当時3部リーグ相当であるleague1で13位、昨シーズンは3位で昇格、現在は2部チャンピオンシップ36試合消化で12位プレーオフ圏内と勝ち点6差と昇格1年目ながら健闘しています。
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ルートンタウン
1年間のローンで加わったルートンタウンでは39試合に出場しました。パスの範囲が広く左サイドから右サイドに向かっての正確なサイドチェンジを武器に中盤の要として活躍しました。セットプレーでのキッカーを務めたり、ボールの有無に関わらず次のプレーを予測してボックス内に走りこむなど積極的に攻撃にも絡み3ゴール6アシストを記録しました。得点への意欲はスタッツにも表れており1試合平均1.7本のキーパス(チャンピオンシップで9位)1.2本のシュートと中盤の選手としては高い数値を残しています。
当時同僚であったDFのソニーブラッドリー曰く、彼はチームでの自分の役割をいち早く理解し全ての試合で最後の試合と同じようにプレーしていた、チームのみんなと仲良くなり、非常に一生懸命トレーニングに参加し、素晴らしいプロ意識を持っていたとのことでKDHのお母さんのインタビューでのエピソードと同じく彼が素晴らしい人間性を持っていることが伝わってきます。
シーズンの終わりに彼はルートンの授賞式でプレイヤーズオブザシーズンを含む4つの賞を受賞しました。彼がルートンタウンで過ごした1年の内、有観客で行われた試合は2試合のみでしたがルートンのサポーターからも深く愛されました。
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レスター(トップチーム)
1つ年上の先輩であるハーヴィー·バーンズと同じようにレンタルで3部、2部と順調にカテゴリーを上げていった彼は21-22シーズン遂にトップチーム定着を果たすこととなります。シーズン序盤こそ終了間際の数分の出場やカップ戦での起用など昨シーズンのフランス王者リールから加入したブバカリ·スマレの後塵を拝することとなりましたが、12月2日に行われたサウサンプトン戦でそのスマレに代わり後半から出場した後、豊富な運動量、攻撃的なプレーなどのロジャースがMFに求めているものを兼ね備えていることを証明しリーグ戦では昨日行われた第29節アーセナル戦まで12試合連続でスタメン出場を果たしています。
プレースタイルとしてはティーレマンスと似ておりボールを持った際には自ら前線へ運んだり、視野も広く反対サイドへの正確なロングパスを供給することもできます。その他にも左サイドでトーマス、バーンズと共に入れ替わりながらボックス内へ侵入したり、被カウンター時などの守備時にはゴール前までしっかりと戻りシュートブロックまでこなすなどピッチ全体をカバーしています。
またプレーの質だけでなく、自信を持ちロッカールームで物怖じせずに意見を述べることができるという性格の面でもロジャースは彼を気に入っているそうです。
https://www.lcfc.com/galleries/2511229/burnley-0-leicester-city-2
今季のスタッツ (リーグ戦のみ、フースコ参照)
今期のプレミアリーグでのスタッツを似たような起用をされているティーレマンスやスマレの数値と共に見ていきます。
17試合出場(スタメンは12試合) 出場時間1154分 1アシスト
ティーレマンス 1724分出場 6ゴール2アシスト スマレ 1024分出場 1アシスト
これらのスタッツからティーレマンスに負けずとも劣らない守備意識と縦への意識が見て取れます。
一方良い面だけでなく
難しいパスへの挑戦や積極的なドリブルなどに起因していると考えることもできますが、他2名に比べてボールを失ってしまうことが多いという課題も残っています。
おまけ(豆知識)
尊敬している選手はポール·スコールズ
5人チームを組むならピーター·シュマイケル、リオ·ファーディナント、スコールズ、ジダン
好きな映画はハリーポッター
チャントはOasisの名曲であるWonderwall のサビ部分You‘re my Wonderwall の部分をYou‘re my Dewsbury Hallともじったものが歌われています。下にリンクを貼っておきます。
Adamlill on Twitter: "You're my Dewsbury Hall 😅 #Oasis… "
まとめ
今回はKDHことキアーナン·デューズバリーホールをご紹介しました。トップチームの選手として出場し始めてまだ日は浅いですが、今後レスターのみならずイングランド代表としてプレーすることも期待できる有望な若手です。数々のエピソードから分かるようにプレーだけでなく人間性の面でも優れており、様々なことを吸収して更に成長していってくれることでしょう。ぜひ今後の彼の活躍にもご注目ください。
プレー集
[http://Kiernan Dewsbury-Hall Is So Underrated.. - YouTube:embed:cite]
参考
https://theathletic.com/search/?query=dewsbury
https://foxesofleicester.com/2021/06/05/leicester-city-rising-fox-fit-team/3/