流離人 アデモラ·ルックマン
今回はライプツィヒからレンタルで加入しているアデモラ·ルックマンのこれまでの道のりについてご紹介します。
彼はここまで毎年のようにチームを渡り歩いており定住の地を見つけることができていません。買取オプションが行使されこのままレスターが彼にとっての新しい家となるのでしょうか。
情報
アデモラルックマン
イギリス ロンドン ワンズワース出身
1997年10月20日生まれ(24歳)
身長174cm
クラブ遍歴(FotMob 参照)
2015年7月~ チャールトンアスレチック 49試合 12ゴール
2017年1月~ エヴァ―トン 24試合 3ゴール
2018年1月~ ライプツィヒ(レンタル) 11試合 5ゴール
2018年7月~ エヴァ―トン 24試合 1ゴール
2019年7月~ ライプツィヒ 13試合 0ゴール
2020年9月~ フラム(レンタル)35試合 4ゴール
2021年8月~ レスター(レンタル)24試合 5ゴール3アシスト
(リーグ戦16試合3ゴール、FA杯2試合2アシスト、EL4試合1アシスト、カラバオ2試合2ゴール)
幼少期
ルックマンはロンドン南西部のワンズワースでナイジェリア人の両親のもとに生まれました。その後10代になる前に同じくロンドンの都市であるペッカムに引っ越し、セントトーマス使徒大学(中学校)に通い、GCSE(日本のセンターテスト的なもの)で5つのAs、4つのB、1つのCを取得しました。(3つのA✳︎と5つのAとの情報も)これはかなり優秀な成績でヴァーディの場合C以上を取ったのは得意だった数学のみでした。
両親はルックマンには会計士か弁護士になってほしいと考えており、ルックマンも両親を安心させるために会計士になると言っていましたが心の内ではサッカー選手になりたいと考えていました。しかし勉強をおろそかにすることは許されずサンデーリーグ(土曜ではなく日曜に行われるアマチュアサッカーのこと。二日酔いの選手が参加していたりするような試合で土曜に行われる通常の試合よりも緩いもの)でサッカーをプレーしました。
ウォータールーFC
10代では地元の学校が忙しい子供たちにスポーツの機会を与えることを目的としている地元ロンドンのジュニアサッカークラブであるウォータールーFCで5年間プレーしました。その後チャールトンがロンドンFAU-16(地元のサンデーリーグから集まったアマチュア選手のチーム)と行った親善試合に参加したルックマンは最高の輝きを見せました。ドリブルでチャールトンのほとんどの選手を抜き去り、チャールトンの目に留まり数週間後にはスカウトだけでなく奨学金まで提供されました。
チャールトン
2014年夏にチャールトンアカデミーに移籍したルックマンはアカデミーに遅れて加入したものの物凄い速さでカテゴリーを登りU18とU21の試合でゴールを決めました。2015年12月5日にはトップチームデビューを果たしました。そのシーズンでチャールトンがチャンピオンシップから降格したもののEFL Apprentice of the Year(直訳すると最優秀見習い選手賞。ピッチ内外で優れている若手選手に贈られる賞)に選ばれました。翌シーズンは3部で15試合で5ゴールと好調を維持し、2016年にはイングランドU19に選出されました。
エヴァートン
チャールトンでの活躍にクリスタルパレスやウェストブロムも興味を示していたものの2017年1月5日にエバートンと4年半の契約を結びました。メディアによると移籍金は1100万ポンド。10日後にはマンチェスターシティ戦に出場し初出場でゴールを決めました。クーマンの後任のアラダイスはダービーカウンティにローンしようとしましたがルックマンはそれを拒否し2017−18シーズンの終わりまでライプツィヒにローン移籍しました。
一方イングランド代表では2017年に行われたU-20ワールドカップで3つのゴールを決めイングランドの優勝に貢献しました。
ライプツィヒ
当時ライプツィヒのSDを務めていたラルフ·ラングニックはチャールトンでの活躍を観戦しており長い間動向を追っていました。異なるスタイルのサッカーを学びたいと考えていたというルックマンとSDのラングニック、当時のライプツィヒの監督であったハーゼンヒュットルの3者で話し合いライプツィヒへのレンタルが決まりました。レンタル期間中にリーグ戦11試合で5得点3アシスト、ヨーロッパリーグ3試合で2得点と大車輪の活躍を見せましたが、エヴァ―トン側で監督の交代がありマルセル·ブランズとマルコ·シルバの両名とも完全移籍を認めなかったため一時エヴァ―トンに戻ることとなりました。しかしエヴァ―トンで定位置をつかむことはできず2019年の夏に完全移籍でライプツィヒと5年契約を結びます。
ライプツィヒに完全移籍をしたもののこちらのチームでも1シーズンで13試合出場0ゴールとレンタル時代のような結果を残すことができませんでした。
フラム
ライプツィヒで思うようにフィットせず悩んでいた際に、covid-19の流行もあり彼は地元ロンドンで暮らす家族の近くでプレーすることを選択し2020年9月30日レンタルでフラムに加入しました。
2020年10月18日のシェフィールド·ユナイテッド戦で初めてのゴールを上げました。2つ目のゴールは11月末に行われたレスター戦で1点目を決め2-1でフラムの勝利に貢献しました。リーグ後半戦はパフォーマンスがやや落ち込んだもののリーグ戦34試合に出場し左WGとして4ゴール4アシストを記録しました。チーム自体は降格してしまったものの個人としてはリーグを通してのビッグチャンスランキングで20位にランクインしました。
レスター
フラムが降格したため2021年9月にレンタルでレスターに加入しました。
ロジャース曰く「彼が15歳の時からキャリアを見てきて、セルティック時代にも獲得を試みたが資金が足りなかった」とのことで期待はしているようで、シーズンを通しての活躍を見てクリスマス以降買取の判断を下すとのコメントを残しています。
本来のポジションは左WGですがこれまでのクラブで右WGやトップ下での出場経験も豊富で様々なポジションでプレーすることができるため、右WGや2TOPの一角、バーンズ不在時は左WGなど様々なポジションで起用されています。
ここまで公式戦24試合で5ゴール3アシスト、サポーターの印象にも残っているであろうリバプール戦での貴重な決勝弾やスピードとテクニックを活かした突破、周りとの細かい連携により攻撃の起点になるなどレスター側が完全移籍を望んでもおかしくない活躍を残しています。ライプツィヒからのレンタルには1500万£の買取オプションがついているとの報道もあり、かなりお買い得であるとは思いますがユース出身で生え抜きであるバーンズとポジションが被るということもあり現在まで具体的な買取の話は出ていません。
まとめ
今回はライプツィヒからレンタルで加入しているルックマンのこれまでの道のりについてご紹介しました。定位置を獲得することができず様々なチームを渡り歩いてきたルックマンですが、今シーズンの好調このままにトップリーグでのキャリアハイとなる成績を残してぜひレスターで定位置を見つけて欲しいです。
最近のニュースとしてはイングランド代表からナイジェリア代表へと代表資格を変更したことが話題となっており、これまで国代表としては19、20、21歳未満のイングランド代表でプレーしてきましたがイングランドA代表として召集された経験はありませんでした。そこで今年2月にナイジェリア代表としての代表資格を取得しました。これにより来月行われるガーナとのワールドカッププレーオフからナイジェリア代表として出場することが可能となるそうです。もちろん召集されるかはまだわかりませんが、実現すればレスター所属の選手としてはイヘアナチョ、エンディディに続く3人目となり連携面の強化も期待できそうです。アフコン開催されるときのダメージが更に増えますけどね。
出典
Young Lions - Ademola Lookman - El Arte Del Futbol
Ademola Lookman Childhood Story Plus Untold Biography Facts
https://foxesofleicester.com/2021/09/13/ademola-lookman-position-leicester-city/amp/