レスターブログ

Leicester City FCを中心に海外サッカーについての記事を公開しているブログです。

市場価値と勝ち点の関係

1月20日に延期されていたレスター対トッテナムの試合が無事行われたことにより、バーンリー以外の全てのクラブがリーグ前半戦(19試合)を終えました。首位争いはシティを筆頭に新BIG3との呼び声の高いリバプールチェルシーが1つ抜けており、降格圏はノリッジやバーンリー、ワトフォードなどのクラブが争うという一見順当な結果となっています。やはりお金なのでしょうか?お金を積んで良い選手を集めたチームには勝てないのでしょうか?

この疑問を解消するべく今回はプレミアリーグに所属する各クラブの市場価値とリーグ前半戦(19試合)終了時点での勝ち点の関係について調査しました。

 

今回使用する各クラブの市場価値はtransfermarktの1月12日時点のものを使用しました。

www.transfermarkt.jp

勝ち点は前半戦ということで各クラブ19試合終了時点のものを使用します。例えば調査時点で22試合消化しているマンチェスターシティの場合は最新の3試合で得た勝ち点を除きます。(バーンリーの19試合目を待っていると2月に入ってしまい前半戦感がなくなってしまうので、バーンリーは17試合終了時点の勝ち点11を使用します。バーンリーサポの方が読んでいたらごめんなさい。)

 

関係(21-22)

こちらが各クラブの市場価値と勝ち点の関係となります。

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相関係数0.868ということなのでクラブの市場価値と勝ち点の間にかなり強い関係が見られます。

相関係数は1に近いほど正の相関が見られ(関係している)

 ー1に近いと負の相関が見られ

 0に近いと相関がないということ(特に関連が見られなかった)ということを表します。

 

関係(20-21)

今シーズンだけでは偶然かもしれないので参考までに昨シーズンのデータでも同じ調査をしてみようと思います。勝ち点は昨シーズンの終了時のもの、市場価値はtransfermarktにある昨シーズンの市場価値を使用します。

こちらが昨シーズンの勝ち点と市場価値の関係です。

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相関係数0.79ということなのでクラブの市場価値と勝ち点の間に今シーズンほどではないものの強い相関が見られる(関係がある)ということがわかります。

上記の結果によりやはり大金をかけて良いスカッドを組めば多くの勝ち点を稼ぐことができる可能性が高くなることがわかりました。(当たり前)

しかし一部のビッグクラブ以外はそんな札束で殴るような作戦をとることができません。そこで今度はコスパ良く勝ち点を稼いでいる、上記の結果にあらがっている模範的なクラブを探そうと思います。

コスパ(20-21)

先ほどのグラフで右下に行けば行くほどコスパ良く勝ち点を稼ぐことができているということなので、昨シーズンはパッと見てリーズ、ウエストハム、レスター辺りが優秀なように見えます。しかしこのままだとどのクラブがコスパが良いのか分かりづらいので勝ち点1当たりにかかった市場価値の数値も出してみました。

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勝ち点1あたり2.74m€ということでリーズが飛びぬけて優秀な値を出しています。昇格組ながらハードワークで上位相手にも殴り合う自らのサッカーを貫き9位フィニッシュと内容もコスパもすばらしい結果でした。

バーンリーやウエストブロムなどは勝ち点自体が低いため除くとして、次点でウエストハムアストンヴィラもかなりコスパ良く優秀な成績を残しています。

レスターも6.22m€ということでほぼ同じ勝ち点で2倍以上の市場価値であるリバプールチェルシーと比較するとかなりコスパ良く戦っていたことがわかります。終盤で失速し最終節でCL出場権を逃すなど、選手層の厚さの大切さを学ぶ1年でした。

フラムやアーセナルは市場価値のわりに勝ち点を稼ぐことができませんでした。

フラムは失点こそ程々に抑えていたものの得点が27とリーグワースト2位で、昇格組にしてはかなり豪華で中堅クラブと同じ規模のスカッドを上手く生かすことができませんでした。

 

続いて今シーズンのデータでもコスパ良く戦っている模範的なクラブを探していきます。

コスパ(21-22)

昨シーズンと同じ基準にするために後半戦も同じ成績を残したと勝手に仮定して計算の際に勝ち点を2倍しました。こちらが結果です。

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これを見るとブライトンとブレントフォードが去年のリーズほどではないもののコスパ良く戦っています。ブライトンのグラハム·ポッターはビッグクラブから引き抜きの噂も絶えない監督で豪華なスカッドを与えても上手く戦術を落とし込み活用できるのか気になるところです。ブレントフォード統計学を用いたスカウティングを駆使しているとのことで、チームに合った良い選手を安く獲得するスタイルがコスパ良く戦えている秘訣でしょう。ワトフォードなどは勝ち点自体が低いため除外するとして、

ウェストハムとウルブスコスパ良く勝ち点を得ています。特にウエストハムはELでもグループステージ首位通過、カラバオ杯もベスト8、FA杯も順調に勝ち進むなど多数のコンペティションを同時にこなしていることを考えるとかなり優秀な戦い方をしています。

レスターは勝ち点1あたり10.3m€と昨シーズンの6.21m€と比べるとかなり悪化していることがわかります。選手の層も厚くなり市場価値は上昇したものの怪我での離脱が多く厚くなった選手層の恩恵を上手く受けることができなかったことが原因と思われます。

ニューカッスルエバートンはかなり悪い値です。ニューカッスルに関してはここから更に補強を行いチームを新しくしていく途中のため置いておくとして、エバートンFFPの限界が近い上に新たな監督を招聘しなければならず難しい状況に置かれています。ユナイテッドは一番悪い値を出していますが、ラングニックの戦術が上手く浸透すれば後半戦でのパフォーマンスも上がり数値も改善されるでしょう。

 

まとめ

クラブの市場価値と獲得勝ち点には強い関係が見られた一方、昨シーズンのリーズ、今シーズンのブライトン、ブレントフォードウエストハムなどがコスパの良い戦い方をしていることがわかりました。ではこれらのクラブの共通点はどこにあるのでしょうか?

1つは戦術家の監督が率いていることが挙げられます。戦術狂いで有名なビエルサを始めポッターやフランクも戦術に明るいです。そしてクロス一辺倒のイメージがついてしまっているモイーズウエストハムでは順調に戦術の引き出しを増やしています。

その他にはリーズやブレントフォードはデータを駆使してチームに合った掘り出し物の選手をスカウトしていることも挙げられます。リーズのビエルサは今でこそ外部アナリストの調査なども取り入れているそうですが、アルゼンチン時代には自ら国内すべてを見て回ったという逸話も持っています。ブレントフォードは会長のマシュー·ベンハムのデータ理論と昔ながらのスカウトを上手く組み合わせることでチームにフィットする新戦力を発掘しています。これらが限られた財源の中で良い成績を残す秘訣なのでしょう。

おまけ

優勝時のレスターはどのくらいコスパが良かったのでしょうか。

レスター(15-16)勝ち点81、市場価値91.25m€

参考までに15-16シーズンのレスターを昨シーズンのプレミアリーグに放り込んでみました。結果がこちらです。

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勝ち点1当たり1.13m€ととんでもない数値をたたき出してしまいました。グラフで見るとその数値の異常性がより伝わるかもしれません。ありえない位置にいます。ぶっちぎりでコスパの良かったリーズの2倍以上のコスパを記録しています。

先ほどは0.8付近だった相関係数も0.635と1クラブで結果をゆがめてしまうほどのコスパの良さです。

今後このコスパの良さを上回るクラブは現れるのでしょうか?

 

お知らせ

他サポ向けの記事はこちらです。気に入ってくださった方はいいねとフォローを是非お願いします。

leicestertv.hatenablog.com

leicestertv.hatenablog.com

 

レスターサポへ

スパーズ戦の振り返りは後日行いますので、振り返る心の余裕がある方は是非ご覧ください。

プレミア各クラブが今冬FFPの範囲内で使える金額について

今回は1月1日に開幕した移籍市場において、プレミアリーグに所属する各クラブがFFPの範囲内で補強にいくら使えるのかについて紹介していこうと思います。

 

 

まずはFFPについての簡単な解説から始めます。

FFPの解説

正式名称 Financial Fair Play

 

FFPの歴史

2007年 UEFA会長に就任したミシェル・プラティニによって提唱

2009年 UEFAの理事会で導入が決定

2011年 実際に導入

2014年 施行

 

FFPの目的

赤字経営の抑止

ヨーロッパのサッカークラブで蔓延していた赤字経営。クラブの収入を上回る無茶な補強による赤字をオーナーの資産や金融機関からの借り入れで補填することもしばしば見られました。リーマンショックによる金融危機などによりUEFA加盟55協会の1部リーグ所属全クラブを合わせた赤字総額は20億ユーロに迫るという深刻な事態でした。*1

このような事態を改善するためにクラブ経営の最低ラインをブレイクイーブン(収支トントン)にまで引き上げることがFFPの1つ目の目的です。

 

過剰投資の抑止

マンチェスターシティのアブダビ王室やチェルシーアブラモビッチ氏などのEU外資本が参入したことにより、オーナーの資金力にものを言わせて莫大な投資を行うクラブが現れ、移籍金や年俸の相場高騰につながる移籍市場のインフレが引き起こされるといった事態も同時に起こりました。

この移籍市場のインフレを抑えることがFFPの2つ目の目的です。

 

FFPの基本ルール

過去3シーズン支出(移籍金や人件費)と収入移籍金や入場料、放映権料、大会賞金、スポンサー収入)が調査の対象となり3期累積で500万ユーロの損失までは認められています。ただしクラブの所有者または関連当事者がこれらの損失をカバーできる場合は3000万ユーロの損失までは許められます。

育成に関する費用や、スタジアムや練習場などの施設を整備する費用は支出に含まれません。

 

(ここで出てくる数値は架空のものです)

レスターの場合19-20シーズンに監査の対象となるのはこの3期です。

2019年6月期(2018年7月1日~2019年6月30日まで)損益 ー50m

2018年6月期(2017年7月1日~2018年6月30日まで)損益 +30m

2017年6月期(2016年7月1日~2017年6月30日まで)損益 +15m

この場合2019シーズンは-50mユーロですが3期累計だと-5mユーロとなるためFFPによるブレイクイーブン条件を満たしていると言えます。

 

ちなみにFFPに違反した場合は高額の罰金UEFA主催のコンペティションへの出場資格の剥奪などの罰則が科されます。

 

例外

  • 自主協定 VA Voluntary Agreement

事前にクラブ側から経営計画書を提出しその審査が通った場合には最長4年間FFPの制約を超える赤字経営が許容されます。

  • 小規模クラブの免除

関連収支、関連費用共に500万€未満の小規模クラブはFFPのブレイクイーブン条件の適用が免除されます。

今期(21-22)は18、19、20+21シーズンの3つが対象となります。

20と21を一つにすることでプラスの場合はそのまま、マイナスの場合は半減されます。

20と21はコロナでの減収も考慮されます。(19の収益をベースとした見込まれていた収益と実際の収益の差額が考慮されます)

 

要約 (急いでる人はここ読んで1)

いろいろ説明してきましたが、要は「3年間で出費と収入トントンにしてね。できないならヨーロッパの大会から追い出すよ」ということです。

 

プレミア各クラブの今冬に使える金額 (急いでる人はここ読んで2)

www.dailymail.co.uk


こちらの記事によるとプレミアリーグに所属する各クラブが今冬FFPの範囲内で使える金額は下の表の金額となります。

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※おそらくエバートンからヴィラに移籍したディーニュやバーンリーからニューカッスルに移籍したウッドなどの最新の移籍は反映されていません。

この表に記載されている金額はあくまでFFPのルールに反しない限度額ですので、シティやチェルシーなどは満額使うことができるかもしれませんが、バーンリーが1億7000マン£やノリッジが9000万£を使うことはまずないと思います。トッテナムも4億£丸ごと使うことはないとは思いますが、今季途中から補強に積極的であるコンテが監督に就任しているためある程度大きな補強に動くかもしれません。

レスターは7900万£(日本円で約123億円)を今冬使うことができますが、夏の移籍市場で大きな額の放出をしないまま約5500万£でダカ、スマレ、ヴェスターゴーアを獲得しているため、補強は急務のCBをレンタルするのみ、放出も良いオファーがあれば容認するなどの控え目な動きなることが予想されます。

 

まとめ

今回は各クラブがFFPのルール内で使える金額を紹介しました。

レスターは毎年主力選手を放出しており今夏の移籍市場での動きはかなりイレギュラーなものでした。それだけCL出場権獲得に向けて賭けに出ていたということであり、結果が伴っていない以上今冬以降は放出が続くことも覚悟しておかなければいけません。

 

ちなみにCLやELに出場した際に得ることができる金額はこちらの記事で確認できます。

qoly.jp

*1:footballista#081より引用

サッカーおすすめコンテンツ・Foxes編

今回はFoxes(レスターサポ)のみに焦点を絞ったおすすめコンテンツ紹介です。3つ目の雑誌紹介のコーナーは頑張ってまとめたので興味のある方は是非ご覧ください。

※URLリンクを大量に貼っていますがどこかの企業から依頼が来たわけでもAmazon経由で利益を得ようとしているわけではありません。完全に趣味です。貼ってあるリンク経由で書籍などが売れても一切お金は入りません。安心してください。

 

 

1・インスタグラム

オルブライトンエヴァンスなどの一部の選手(イメージ通りですね)は鍵を掛けた個人用のアカウントを使用していますが、それ以外の大半の選手はアカウントを公開しています。お気に入りの各選手をフォローしておくことで選手の日常生活を垣間見ることができます。例えばフォファナが怪我を治し復帰に近づいている様子やマディソンの生まれたばかりの子供の様子などが見られます。

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https://www.instagram.com/madders/

https://www.instagram.com/vardy7/ ヴァーディ

https://www.instagram.com/madders/ マディソン

https://www.instagram.com/lcfc/ レスター

 

 

2・書籍

レスター関連の書籍は日本では3冊出版されています。15−16シーズンレスターの奇跡の優勝を描いた「レスターの奇跡」、工場勤務のアマチュアからプレミアリーグまで駆け上がったヴァーディについて綴ったジェイミー・ヴァーディー 英国一の成り上がりストライカー」、そしてヴァーディが自身のサッカー人生について自らの言葉で語った「人生はジャイアントキリングジェイミー・ヴァーディ自伝」の三冊です。

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「レスターの奇跡」

レスターが奇跡の優勝を達成した15-16シーズンを地元紙レスターマーキュリーの記者であるロブ·タナ―氏がシーズン中に作成したブログ記事などを用い書き下ろした臨場感溢れる1冊です。シーズン開幕前に降格最有力と見られていたチームがどのようにして栄冠を勝ち取ったか、監督と各選手の歩んできた苦難の道のりなど様々な要素が詰まっておりFoxes必見です。巻末にはおまけとしてシーズンの成績、出場記録、得点記録などが載っています。

www.amazon.co.jp

ジェイミー・ヴァーディー 英国一の成り上がりストライカー」

こちらはルーニーファーガソンスアレスの伝記などを出版してきたイングランドのジャーナリストであるフランク·ウォーロール氏が5年前まで工場勤めだったヴァーディがプレミア優勝を果たし、イングランド代表の座に登り詰めるまでの半生について書き綴った1冊です。訳者のタカ大丸氏は訳者まえがきで努力を続けているけれどくすぶっている、まだ芽が出ていない人たちに是非読んでほしいと語っています。

www.amazon.co.jp

「人生はジャイアントキリングジェイミー・ヴァーディ自伝」

シェフィールド·ウェンズデイの熱狂的ファンでデイヴィッド·ハーストに憧れ毎日ボールを蹴っていた少年が数々の挫折を味わいながらも成長し、プレミアリーグイングランド代表に登り詰めるまでのエピソードを本人の手で書き記した自伝です。私生活や考え方などについても知ることができる唯一の書籍なのでヴァーディが好きな方はぜひ一度手にとってみてください。

www.amazon.co.jp

 

余談ですが、ヴァーディが憧れていたシェフィールド·ウェンズデイのストライカーであるデイヴィッド·ハーストの息子さんのジョージ·ハーストはシェフィールド·ウェンズデイのユースに所属した後レスターユースに移籍し現在ポーツマスにレンタルされています。f:id:Leicestertv:20220111232711j:image

https://www.leicestermercury.co.uk/sport/football/george-hirst-target-maiden-start-3269690

 

3・雑誌

ビッグクラブと比べるとレスターというクラブや選手が雑誌に取り上げられることは少ないですが、優勝シーズンや奮闘した19−20シーズンなどは記事単位では取り上げられています。僕が把握している限りにはなりますがレスターやヴァーディなどが特集されていた雑誌を紹介していきます。

 

サッカーダイジェスト 岡崎慎司プレミアリーグ優勝記念号 2016年6月21日 岡崎のシーズン回顧録に始まり、メディアの反応や各選手の紹介、リーグ37戦とカップ戦全試合の結果と総評など50ページ丸ごとレスターについての特集で埋まっており当時を知らないレスターサポーターでも楽しめる内容となっています。

www.amazon.co.jp

 

Number 901 2016年5月19日号 表紙からレスターづくしで岡崎の1万字インタビューやヴァーディとラニエリについての記事など25ページほどがレスターに割かれています。当時の現地サポの様子やリネカーのインタビューなども載っています。ちなみに雑誌の後半はクライフ特集でした。写真が大量に使われておりとてもカッコいいです。

number.bunshun.jp

 

フットボール批評 2021年1月号 10ページでロジャースについて触れ、28〜35ページでは「変幻自在カメレオン・レスターの生息プラン」といったレスターの戦術についての特集が組まれています。また129〜159ページではプレミア監督クロニクルと題して各クラブの歴代監督リストが永久保存版としてまとめられています。(レスターは145ページ)一冊ほぼプレミア特集で他のページではアンチェロッティビエルサ、ヌーノ、ハーゼンヒュットルなどのサッカーが解説されています。

www.fujisan.co.jp

 

footballista 2016年1月号 15−16前半戦108の謎 18、19ページでヴァーディのインタビュー、20ページでラニエリと岡崎について触れています。92〜95ページではプレミアについて104ページではラニエリの名言が取り上げられています。レスター関連の情報が載っているページ数はかなり少ないのですがモウリーニョチェルシーファン・ハールユナイテッドなど当時を知る人にとっては楽しめそうな記事も取り上げられています。

 

footballistaはまだまだあるので下に箇条書きしておきます。※把握している限りです。この他にもあるかもしれません。

  • 2015年10月 74ページ レスター
  • 11月 90ページ 岡崎
  • 12月 56ページ ウォルシュ 71ページ ヴァーディ 
  • 2016年2月 40,41ページ マフレズ
  • 4月 78~80ページ 戦術リストランテ
  • 5月 83ページ ドリンクウォーター
  • 6月 79ページ マフレズ
  • 7月 34~37ページ レスター優勝 44~49ページ mvpとラニエリのインタビュー
  • 9月 17ページ シーズンプレビュー
  • 10月 8~17ページ 第二のレスターを探せ
  • 2017年3月 34~37ページ CLラウンド16 セビージャ戦
  • 2019年9月 53ページ ティーレマン
  • 2020年1·2月合併号 16、17ページ 戦術リストランテ
  • 9月 112ページ 戦術
  • 11月 112ページ シーズン展望
  • 2021年7月 37~39ページ プレッシングについて
  • 2022年1月 89ページ 戦術ヒストリア

 

どれも短い特集のため1冊1冊購入するよりは1600円払って月額会員になり電子版のバックナンバーを読んだほうがコスパが良いです。

www.footballista.jp

 

古い雑誌は本屋などで入手するのは至難の業ですが、メルカリやアマゾンなどでの中古品販売、楽天などでの電子版販売、アマゾンでのオンデマンドペーパーバックサービスなどを利用すれば今でも入手できる可能性はあると思います。興味のある方は是非探してみてください。ちなみにオンデマンド(ペーパーバック)とはネットで注文を受けてからプリントし紙の本としての形に仕上げて送られてくるサービスのことです。実際に当時出版されていたものとは異なるためコレクション目的で購入する際には注意が必要です。実際に購入しましたが本としては問題なかったです。こんな感じです。f:id:Leicestertv:20220111224456j:image

 

4・公式サイト

レスターシティの公式サイトでは公式のリリースやチケット、日程などを確認することができます。その他にも公式ショッピングサイトに移動しユニフォームやグッズなどを購入することができます。

こちらのページでは20分程度のロングハイライトを含む映像を視聴することができます。youtube 等では見ることができない公式サイト限定の動画なのでブックマークするなどして簡単にアクセスできるように設定しておくことをお勧めします。

www.lcfc.com

更に個人的に一度は見てもらいたいのがニュース欄のギャラリーです。ギャラリーでは試合や練習での選手の様子を見ることができます。かなり高画質なものが多く、最近だと雪が降ったワトフォード戦で撮られた写真なんかは幻想的で保存したくなるものが多いです。

https://resources.lcfc.com/photo-resources/2021/11/28/a57db54f-61c7-4e6b-aafa-72f751b0ad38/775668846-304.jpg?width=2100&height=1181

https://www.lcfc.com/galleries/2376399/leicester-city-4-watford2-

また練習に参加しているかどうかで選手の怪我の治り具合などを察ることができるので、時間があるときにギャラリーを訪れると楽しめるのではないでしょうか。

www.lcfc.com

 

まとめ

今回はFoxes向けのコンテンツ紹介でした。少しコアな内容の記事となってしまったかもしれません。最近レスターの試合を見始めた新規のレスターサポーターの方は「レスターの奇跡」などは臨場感もあり読みやすいのでお勧めです。

海外サッカーファン全体へ向けてのおすすめコンテンツ紹介は以前行っているので、レスターサポ以外の方はこちらをご覧ください。

leicestertv.hatenablog.com

 

 

FA杯3回戦 ワトフォード戦振り返り

日本時間1月9日午前0時キックオフ。FA杯3回戦レスター対ワトフォード

両チームともに多数の離脱者を出し、レスターはユースから連れてきた選手を出場させなければならない状況となりました。試合開始前はベン·ネルソンとヴェスターゴーアの2CBかと思われましたが、蓋を開けてみればチョーダリーが右CBを務める形となりました。

 

 

フォーメーション

ワトフォード 4-2-3-1

レスター 4-2-3-1

f:id:Leicestertv:20220109022052p:plain

 

ユース各選手

62番 ブラント 前半は左ボランチ、後半から左バックを務めました。

もともとは守備的MFでレスターに加入してからはCBを務めているそうです。ユースではキャプテンを務めている21歳です。

38番 キャンベル 右SBで45分出場

54番 Madivadua  左ボランチ キャンベルに代わり後半から45分出場

49番 McAteer 左ハーフ ルックマンに代わり16分出場

77番 Alves FW 4分出場。16歳での出場は2007年のジョー·マトック以来クラブ最年少でした。

 

ハイライト

www.lcfc.com

04:18 オルブライトンのロングパスにルックマンが抜け出しコーナーキック獲得。そのコーナーでヴェスターゴーアが倒されPKを獲得。ティーレマンスが左隅に決め先制。

24:30 オルブライトンからルックマンへの長いパス、ルックマンは落ち着いてマディソンにスルーパスし2点目。

26:10 相手のスローインから始まり4人ほどで囲んでいたものの上手く間を抜けられジョアン·ペドロに決められる

53:30 オルブライトンが逆足で入れたボールをルックマンが収め、マディソンに渡した後自身も飛び出し、横並びで走っていたバーンズが3点目を決めました。

56:48 停電

70:00 中盤からの浮きパスが前線に入り、決められそうになるもクロスバーにあたり失点には至りませんでした。

84:02 左サイドから突破しバーンズが入れたマイナスのクロスをマディソンがスルーし、ルックマンがシュートしたこぼれ球をしっかり詰めていたオルブライトンが4点目を決めました。

 

守備時

4ー3-3のブロックを引きトップのルックマンは相GKやCBに前からプレッシャーをかけました。オルブライトンとチョーダリーの右サイドから攻められた際にはティーレマンスが積極的にサポートに入っていました。チョーダリーは相方のヴェスターゴーアの弱点であるスピードを補う素早い動きでのカバーリングや相手の動きを読み前から積極的にプレスを行うなど急増のCBということを考えると完璧な働きをしました。

 

攻撃時

ビルドアップ

エリア幅に広がったCBからSBに出して探りつつ困ったら右CBのチョーダリーやオルブライトンから精度の高いロングフィードで前線にボールを送ったり、サイドを変えるなどしてボールを展開しました。サポートに入ったティーレマンスが低い位置でボールを受けオルブライトンとの連携で右サイドから持ち上がるシーンもありました。

崩し

前線の4枚は流動的に動き前半は左サイドに人を集めて連携での突破を図り、右サイドはオルブライトンティーレマンスの連携から前線に質の高い縦パスを入れルックマンがスピードを生かした突破を見せました。

後半途中からはオルブライトンが更に高い位置をとり攻撃時は3バックのような形に変更し右サイドからのスピードを生かした突破が増えました。

 

個人成績 

ティーレマンス1G、マディソン1G、バーンズ1G、オルブライトン1G、ルックマン2A

まとめ

10人のフィールドプレイヤーを揃えることができなかったため勝利は難しいのではないかとも思いましたが、結果は4-1での圧勝、チョーダリーの新しい可能性、ブラントをはじめとしたユース選手のレベルの高さの判明などこれ以上ないものとなりました。

個人的に良い印象だったのはチョーダリーとブラント、ルックマン、オルブライトンです。

チョーダリーは守備だけでなく質の高いロングフィードなどポテンシャルの高さを見せました。練習でCBを務めたことがあるとは言え前日にロジャース監督から電話で伝えられ、ここまで良いプレーをできるのならば怪我人の多いレスターにとっては貴重なオプションとなるかもしれません。

ブラントは守備意識の高さや中盤とSBをこなすことのできるユーティリティ性など今後トップチーム定着も期待できるほどの完成度を見せてくれました。

ルックマンはWGだけでなく真ん中のFWとしても高いレベルでプレーできることを証明しました。今期これまでに5G3Aとレンタルでやってきたとは思えないほどの数字を残しています。

最後にオルブライトン。ゴールをつかみ取ったプレーだけでなく、高い位置をとり幾度となく縦パスを通しチャンスを作ったことで右サイドから攻撃の起点となりました。

 

離脱者が多く12日のエバートン戦は延期となりましたが、開催していてもどうにかなったのではないかと思わせてくれるほどに様々な可能性を感じることのできる試合でした。次の試合は今のところ16日のバーンリー戦です。9月に行われた前回対戦ではメンバーが揃っていたにも関わらず2-2で引き分けと勝ち点を落とす結果となっています。後半戦での巻き返しを狙うレスターにとって絶対に勝ち点を落とせない試合となるためいち早く怪我人が復帰することを願っています。

サッカー関連のおすすめコンテンツについて

今回はおすすめのサッカーコンテンツについて紹介していこうと思います。

レスターのみに興味のある方用の紹介は別で作成します。今回はプレミアリーグをはじめとする海外サッカー全体を見ている方に向けた紹介です。それでは紹介していきます。

 

1・DAZNf:id:Leicestertv:20211211201128p:image

もはや我々はDAZNがなければ生活ができません。月々1980円と一般的なサブスクリプションと比べると若干高額に感じますが、プレミア・ラリーガ・Jリーグ全試合、セリエAも各節数試合配信と幅広くカバーしており、最近では各リーグフリークス・内田篤人のFootball Time・やべっちスタジアムなど試合以外の番組の種類も増えとても充実しているため月々1980円は妥当、むしろ安いのかも知れません。個人的な意見ですが月3000円くらいまでなら受け入れるのでCLの放映権を奪還していただけないかとも思っています。

中でもおすすめの番組はセリエAフリークスです。北川さんと細江さんのバラエティ色の強い掛け合いは他の番組には無い特色でセリエAについての知識があまり無い方(私を含む)でも楽しむことができます。

 

2・YouTube

 Youtube上にはたくさんのサッカー関連の動画が上がっています。その中でも特におすすめのチャンネルをいくつか紹介します。

サッカーキング

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様々な動画が投稿されていますが個人的に一番よく見るのは毎週末に配信される粕屋さんと野村さんによるプレミアリーグについての対談形式の動画です。割と尺も長く1本30〜40分ほどな長さです。試合の映像や画像を使うことは殆ど無く画面を見ることが必須では無いため寝る前や移動時間にラジオ感覚で流したりしています。上記のシリーズ以外にもおすすめなのが細江さんと伊東さんによるセリエA全チーム紹介です。1チームにつき10分と制限時間を設けて紹介してくれるためサクッと見れるところが個人的には高評価です。

 

プレチャン【プレミアリーグ情報チャンネル】

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偶にゲストや裏方さんが登場しますが基本的にはりょーさんと伊藤さんの2人がプレミアリーグについて様々なテーマや企画を通して面白おかしく紹介してくれるチャンネルです。スタッツランキングやクイズなどのバラエティ的な動画から各節ごとの振り返りや雑談配信などの真面目な動画まで幅広くカバーしています。最近ではかなり注目されているのかELGOLAZOなどの雑誌にも登場しています。ちなみに個人的にはサブチャンネルであるプレチャンGAMEsで配信されているFIFA実況もドタバタしていてお気に入りです。

 

3・雑誌

海外サッカー視聴者をターゲットとした雑誌は数多く出版されています。今回は個人的によく購入する、購入してみて面白いと思った雑誌をピックアップして紹介していきます。

footballista

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戦術分析、育成、クラブ運営など様々な視点から海外サッカーを読み解くことができる雑誌です。内容はかなりずっしりしており僕は時間をかけてゆっくり読んでいます。価格は1650円で2ヶ月に一回発売されます。また月1650円の月額会員になると偶数月に雑誌の最新号が届くとともに会員限定のネット記事や動画などにアクセスできるようになります。雑誌は届かないものの10日間限定の無料キャンペーンや、年末シーズンに会員になると翌年のカレンダーが特典として届くので試してみるなら12月と1月がおすすめです。

※最近の仕様変更により月額会員は過去に発行された全ての雑誌の電子版にアクセスできるようになりました。自分が応援しているクラブの過去の成績や戦術分析などを振り返ることができるためおすすめです。

 

ワールドサッカーダイジェスト

移籍の噂やビッグクラブのスカッド評価などを中心に特集している雑誌です。footballistaと比べると文章量は軽めなのでサクッと読めます。価格は800円前後で2週間に一回発売されます。なぜか大学の図書館に全部揃っていたため暇な時間に読んでいました。前述しましたがプレミアやリーガのビッグクラブの特集をしていることが多いため中堅クラブサポーターの方からすると少し物足りないかもしれません。付録でポスターがついていることが多いのでビッグクラブのサポーターの方は是非確認してみてください。またこちらの雑誌も12月発売の号ではカレンダーがついています。

 

選手名鑑

シーズン開幕の時期になると各社から発売されます。ELGOLAZO、ワールドサッカーダイジェスト、numberなどが出しているものが主でしょうか。それぞれに強みがありエルゴラスマホで見れる選手名鑑アプリのシリアルコードが付録としてついています。また選手の過去の在籍クラブについても詳しく載っています。ワールドサッカーダイジェストは各クラブの3rdユニまでの小さい図が載っています。numberは選手やクラブの紹介だけにとどまらず、コラムや独自の特集なども掲載しています。価格はどれも1300円前後です。1回買っておけば1年間使えるし、あまり知らない昇格組と当たる時に情報を参照できるのでおすすめです。本屋で軽く立ち読みするなどして自分が一番好きそうなものを買いましょう。

 

4・アプリ

試合速報や途中経過、ニュースなどを確認することができます。

 

スポーツナビ

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https://sports.yahoo.co.jpより引用

ログインが必要ですが1度登録してログインしておくとお気に入りのクラブの情報にすぐにアクセスできるようになります。各クラブのニュースや順位表、簡単な選手一覧が見れます。僕が一番よく見るのはニュースです。

 

FotMob

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https://apps.apple.com/ch/app/soccer-scores-fotmob/id488575683?l=en

特に登録なども必要なくすぐに始められます。リーグやチーム、選手をお気に入り登録しておくと便利に使えます。1番便利なアプリです。マジで便利。めっちゃ便利。このアプリ1つでできることは試合日程の確認(日本時間で表示されます)、得点等のリアルタイム反映(数秒後には反映されててもはや怖い)、フォーメーションの確認や採点(ベンチまでしっかり見れます)、過去の試合結果やリーグごとの得点ランキングの確認、移籍情報などこのアプリ1つでなんでもできます。無料なのでまだ入れてない方は是非。離脱者もこんな感じで表示されます。(稀に間違ってることもあります)f:id:Leicestertv:20220108152013j:image

 

楽天マガジン

月額418円で先ほど紹介したサッカーダイジェストやnumber、フットボリスタ、サッカーキングなど様々な雑誌が読めます。サッカー関連の雑誌だけでなく芸能誌や週刊誌、映画や本、ガジェット雑誌など幅広い分野の雑誌が読めます。一つだけ問題なのがランダム?で数ページ抜けているところがあるという点です。まあ全部載せてしまっては誰も各雑誌を買わなくなってしまうためしょうがないのですが気になっているページと当たるとかなり萎えます。月400円でいろんな雑誌が簡単に立ち読みできるくらいの認識で利用するなら満足できると思います。僕は半年くらい入っていたものの現在は退会しています。

 

5・WOWOW

現在日本で合法的にCLやELを見るにはWOWOWに入るという選択肢しかありません。月2500円です。スポーツ配信に特化しているDAZN様に慣れていると操作も見方も若干めんどくさく感じます。もちろん日本語実況はビッグクラブのみです。僕の場合予選はレスターの試合しか見ないので1試合見るために2500円払わなければなりません。もはや安いチケット代くらいの感覚です。高いのでナポリ戦がある月だけ加入して即退会をしています。DAZN様早く放映権を取り戻してください。ちなみにCLやEL以外にも番組は見れますがよく分からない韓流ドラマと古い映画ばかりでした。Netflixもアマプラも加入しているので一切必要ありません。

 

まとめ

以上5つが僕の普段使っている、使っていたサッカーコンテンツです。FotMobは無料で機能も多く特におすすめなので是非1度試してみてください。レスターサポ目線での記事は別で作成する予定なので是非そちらもご覧ください。

ブレンダン·ロジャース 名将の軌跡

今回は今年の2月でレスターの監督に就任して丸3年が経つブレンダン・ロジャース監督について、これまでの経歴や使用していた戦術、若手の育成などの面から掘り下げていこうと思います。

 

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情報

ブレンダン・ロジャース(Brendan Rodgers)

北アイルランド出身 48歳(1976年1月26日生まれ)

 

選手時代

ユースに所属していた北アイルランド1部のバリーメナ·ユナイテッドで選手としてのキャリアをスタートさせました。3年後に18歳でレディングと契約しリザーブチームでプレーしましたが、遺伝からくる膝関節の故障により20歳という若さで選手生活を終えました。その後ノンリーグのニューポート、ウィットニータウン、ニューバリータウンの3クラブに所属し、レディングにはユースコーチとして留まりましたが、若い家族を養うためにイギリスの百貨店であるジョンルイスに就職しました。BBCのインタビューでは朝5時に起きて12時間シフトを週5日行い、その後コーチングに行っていたと語っています。

https://www.bbc.com/sport/football/38925782

 

コーチ時代

多くの時間をスペインで過ごし様々な指導方法を学びました。その後はモウリーニョ監督のアシスタントのスティーブ·クラークに推薦され、2004年にレディングのユース監督を辞めチェルシーユースのヘッドコーチに就任。2年後にはリザーブチームの監督に昇格しました。

 

監督(レスター以前)

2008年 チェルシーを去り当時チャンピオンシップに所属していたワトフォードの監督に就任しました。最初のリーグ10試合で2勝しかできず一時は降格圏まで落ちましたが、見事立て直し最終的には13位でリーグ戦を終えました。

 

ワトフォードで降格を免れた数週間後にレディングの監督の席が空き、次期監督として有力視されるようになりました。当初は「ワトフォードに集中している」と報道を否定したものの、最終的にはワトフォードと100万ポンドに上る契約解除金で合意し2009年6月5日にレディングの監督に就任しました。スタートは好調だったもののその後失速し、就任から半年後の12月に降格圏スレスレで双方合意のもと退団しました。

 

マンチェスターシティの監督を務めていたロベルト·マンチーニからコーチングスタッフとして彼の下で働く誘いを受けていたものの、2010年7月当時チャンピオンシップ所属だったスウォンジーの監督に就任しました。スウォンジーの監督としてのスタートはとても好調で6試合で5勝、4試合はクリーンシートであったことから2011年2月のチャンピオンシップ月間最優秀監督に選ばれました。最終的にはプレーオフ決勝で古巣レディングを破りクラブ初のプレミアリーグ昇格を果たしました。翌年もそのままスウォンジーを率い2012年1月にはプレミアリーグ月間最優秀監督賞を受賞しました。最終的には11位でプレミアリーグ初年度を終えました。

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スウォンジーでの結果が高く評価され2012年6月に39歳という若さで名門リバプールの監督に就任しました。12-13シーズンは7位で前年度より順位を一つ上げました。13-14シーズンは2013年8月と2014年3月に月間最優秀監督賞を同シーズンで2度獲得しました。リバプールは11連勝し、3試合を残した状況で5ポイント差と首位に迫っていましたが、最終的にはマンチェスターシティに2ポイント及ばず準優勝で終えました。リバプールはこのシーズン1895-96シーズン以来のクラブ最多101得点を記録しました。14-15シーズンはリーグ6位で終えました。この結果ロジャースは1950年代以来リバプールを3シーズン率いてタイトルを得ることができなかった初の監督となってしまいました。15-16シーズンは8試合を終え10位と結果が振るわず解任されました。

 

2016年5月20日セルティックの監督に就任しました。11月27日スコットランドリーグカップで優勝し監督として初めてタイトルを獲得しました。このトロフィーはセルティックにとって100個目のメジャータイトルでした。リーグ戦ではレンジャースとの3試合を全勝した初の監督となり、8試合を残してリーグ6連覇を達成しました。2位に30点差をつける勝ち点106で1899年以来スコットランドリーグで初めて無敗でリーグ戦を終えたチームとなりました。史上4度目となる3冠を達成し16-17シーズンに行われた国内のコンペティション全試合を無敗で終えました。17-18シーズンには国内の無敗記録を69試合まで伸ばしました。対レンジャース戦での無敗記録を12に伸ばし、2シーズン連続でトレブルを達成した最初の監督となりました。

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https://www.bbc.com/sport/articles/cll5el5pqlgoより引用

 

監督(レスター)

2019年2月クロード·ピュエル監督の後任としてレスターシティの監督に就任しました。途中就任の18-19シーズンはリーグ戦を9位で終えました。就任2年目の19-20シーズンは15試合を終えた時点で2位と開幕から好調をキープしたものの、終盤に失速し5位と惜しくもチャンピオンズリーグ出場とはなりませんでした。20-21シーズンも開幕から好調で9月27日のマンチェスターシティ戦では5得点を記録します。これはペップ·グアルディオラが率いるチームに対して5得点をした最初の監督ということを意味します。ヨーロッパリーグではグループステージは突破したもののスラヴィア·プラハに敗れベスト32を記録しています。2021年5月15日には決勝でチェルシーを破りクラブ初のFA杯優勝を達成しました。リーグ戦ではプレミアのチームの中で最も長い期間4位以内にとどまっていたものの前年に続き大失速、最終節の敗戦により5位に落ち2年連続でチャンピオンズリーグ出場権を目の前で逃すこととなりました。

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https://www.bbc.com/sport/articles/cll5el5pqlgoより引用

そして21-22シーズンはBIG6に割って入りチャンピオンズリーグ出場権争いに参加することを期待されていましたが、PSMでのフォファナの負傷やエバンスの度重なる故障により守備のもろさが露呈しリーグ戦では前半戦を終え勝ち点25で10位ヨーロッパリーグGS敗退と期待とはかけ離れた結果となっています。しかし12月終盤からは多数の離脱者を出しながらもシティ相手に3得点やリバプール相手にクリーンシートなど結果を残し始めているので、これからのリーグ後半戦でチームをどのように立て直すのかに期待したいです。

 

戦術

スウォンジー時代にはGKを含む最終ラインからショートパスでつなぐことにこだわり、エリアの幅まで広がったCBと降りてきたボランチとでボールを落ち着けSBから一気に両ウイングまで縦パスを通しそこから仕掛けるというショートパス主体のポゼッションサッカーを展開しました。

リバプール時代にはスウォンジー時代から得意としていたポゼッションだけでなく縦に早いカウンターも併用しました。初年度は自身の哲学をチームに植え付けるため4-3-3や4-2-3-1でのポゼッションサッカーを展開していましたが、13-14シーズンでは途中から3-4-1-2や中盤がひし形の4-4-2に変更しスアレススタリッジなどの強力な個を武器にカウンターサッカーも取り入れました。その結果リーグ戦38試合で101得点と驚異の攻撃力を見せつけましたが、失点も50点と中位チームのような失点数で明確な課題も残りました。その他にも体力面で衰えの見えたジェラードをアンカーに転向させ中盤の底に置き選手生命を延ばしました。しかし結果を残した13-14シーズン以降はスアレスが抜けたことによる得点力不足に苦しみ、ベンテケにシンプルなロングボールを放り込んだり、バロテッリランバートを補強するなど試行錯誤を繰り返しましたがスアレスの穴を埋めることはできず得点は半減。それに加えて失点数は変わらず50点付近と攻守ともに課題を抱えリバプールを去ることとなりました。

 

セルティックでも様々なフォーメーションを使用したり、選手を試験的に起用しました。現在ブレントフォードでDFをしているクリストファー·アイエルは当初MFとしてプレーしていましたが、セルティック時代にロジャースがCBにコンバートしました。レンジャーズ戦では4バックで試合に入りましたがボールを保持している際には3バックに変化しSBのティアニーをウイングのように使うことで効果的にゲームを進めました。CBと中盤の2人でボックスを形成しSBが自由に高い位置をとります。これにより攻撃に6人で攻撃を組み立てることができます。

https://www.leicestermercury.co.uk/sport/football/football-news/brendan-rodgers-leicester-city-2585537.amp

 

レスターでの基本形は4-2-3-1や4-1-4-1ですが相手のフォーメーションや離脱者の状況により5バックや3バックも使用します。守備時相手に押し込まれている際には4-5のブロックを引きゴールを守ります。ボール非保持時はFWがパスコースを限定し中盤からプレスを仕掛けます。相手が低い位置から繋いでくる際にはFWやMFが連動して前からハメてボールを奪いショートカウンターを仕掛けます。

ビルドアップ時は左右で探りながらアンカー(エンディディ)を経由し前方に展開します。対策されてアンカーが塞がれたときはティーレマンスやマディソンなどのMFが降りてきてそこに幅をとったCBから縦パスを通して繋ぎます。

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4-2-3-1時の左サイドからの崩しではSB(トーマス)MF(マディソンやデューズバリーホール)WG(バーンズやルックマン)が細かいパス交換で入れ替わりつつ、互いのランニングコースを作り相手ゴールに迫ります。

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細かくパスを繋いで崩す他にもレスターの代名詞であるロングフィードから素早い攻撃を仕掛けるカウンターの鋭さも健在です。

最近はヴァーディとイヘアナチョ、ダカの内の2人を組み合わせて2TOPで起用する4-3-1-2の形を使用することも増えています。リバプール時代に2TOPを使用し始めたのはスアレススタリッジという強力な2人のFWの共存が目的でしたので、ヴァーディだけでなくイヘアナチョやダカも強力なFWとして実力を認められたということでしょうか。

 

育成·トレーニン

ロジャースは若手の起用にも積極的で現在レスターではトーマス(20歳)スマレ(22歳)デューズバリーホール(23歳)などの若い新加入選手(ユース上がりも含む)を多用しています。ロジャースは練習の際に20人のトレーニンググループを用いています。この「20人」とは全員が心理的にレギュラーを意識できるようにするための人数であり、ただトップチームで練習をしているだけでなく主力としての責任感や自覚を芽生えさせるためのものです。これが若手の急速な成長に繋がっているのでしょう。

 

リバプール時代には「ユースから引き上げても1軍で使わないなら意味がない」と語っており、フラナガンを本職とは逆の左SBとしてマージサイドダービーでいきなりスタメンに抜擢しました。ロジャースは若手の起用に積極的なだけでなく若手の起用を任務と考えているようです。

https://www.footballista.jp/magazine/17617

footballista 2014年9月号参照

 

また、リバプール時代からの腹心であるコロ·トゥーレがディフェンスの指導にあたり、ビデオセッションなどでCB各々にマンツーマンで指導しています。ロジャース政権の最大の課題である守備面をコロ・トゥーレをはじめとするアシスタント陣が補っているため、19-20シーズンはリーグで6番目に少ない41失点と守備面の改善が見られました。しかし昨シーズンは50失点でリーグ10番目、今シーズンは18試合消化時点33失点でリーグワースト5位と再び課題が浮き彫りとなってきました。各選手(ソユンチュやヴェスターゴーアなど)の問題点の改善やセットプレー対策の構築など失点数削減のために今一度奮起して欲しいところです。

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まとめ

レスター以前の経歴を振り返えるとロジャースを監督として招聘したレスターフロント陣の優秀さを再確認させられます。彼は自分のサッカーを持ちつつも対戦相手によって対応を変え、これまで在籍したどこのチームでも一定以上の成績を残してきました。若手の育成にも定評があり、ポジションや役割の変更でヴァーディやジェラードなどのベテランの選手生命を延ばすことにも一役買いました。また退団することとなった選手と今でも連絡を取り続けるなど選手との関係も良好です。

しかしこれまでどのチームでも3年を超える長期政権を築くことは出来ておらず、2022年2月でレスターに就任して丸3年を迎える今現在が正念場です。現在リーグ戦は10位、ELはグループステージ敗退と求められていた結果は残せていませんが、個人的にはロジャースならここから巻き返すことができると信じているため自身初の長期政権を築くためにもリーグ後半戦で巻き返しを見せて欲しいです。

 

お知らせ

リーグ前半戦での各選手の振り返りはこちらで行っているのでまだ読んでいない方はぜひご覧ください。

出場時間数で振り返るリーグ前半戦 - レスターブログ

*1:スウォンジーがプレミア昇格を決めた際の写真

出場時間数で振り返るリーグ前半戦

今期のレスターのリーグ前半戦を各選手の出場時間数と共に振り返っていきましょう!

リーグ戦は12月31日現在 18試合1620分行われています。

今回使用する出場時間数のデータはフースコを参考としています。f:id:Leicestertv:20211231225525j:image

https://www.whoscored.com/Teams/14/Show/England-Leicester

 

全体TOP10

10位 ルーク·トーマス 900分

9位 ブバカリ·スマレ 950分

8位 ハーヴィー·バーンズ 1033分

7位 ジェイムズ·マディソン 1169分

6位 ウィルフレッド·エンディディ 1170分

5位 ユーリ·ティーレマンス 1172分

4位 ティモシー·カスターニュ 1271分

3位 ジェイミー·ヴァーディ 1322分

2位 チャーラル·ソユンチュ 1418分

1位 カスパー·シュマイケル 1620分

ポジション別編

GK

シュマイケル 1620分

ウォード 0分

ヤクポヴィッチ 0分

リーグ戦は全てシュマイケルがキーパーを務めました。全盛期に比べると衰えが見えることも多くなってきたようには感じますが、リバプール戦は彼の活躍なしでは勝利できなかったでしょう。そもそも現状はディフェンスがボロボロで多数のチャンスを作られてしまっているので、そこが整備されればクリーンシートも増えるのではないでしょうか。

ウォードカップ戦のみの出場に留まっていますが、代表レベルのキーパーが控えにいることで安心してシュマイケルを代表に送り出すことができているので今後も2ndキーパーとしてチームを支えて欲しいです。

 

CB

ソユンチュ 1418分

アマーティ 786分

エバンス 753分

ヴェスターゴーア 473分

フォファナ 0分

ベンコビッチ 0分

出場時間が一番多かったのはソユンチュでした。その他は全員800分未満と今期のCB陣の離脱の多さを物語っています。

最も頼りになったのはディフェンスリーダーのエバンスで出場した際には守備に安定をもたらしましたが、怪我での離脱が多く半分ほどの出場に留まりました。

ソユンチュは出場時間こそ多かったものの安定性に欠け、リーグ戦代表戦ともにミスを多発してしまいました。エバンスが横にいるときはカバーをしてくれるので積極的にインターセプトを行い輝きを放っていたように見えたため、エバンスかフォファナが戻ってくれば活躍できると思います。

アマーティは2016年に加入し初年度以降は毎年10試合前後の出場と出場機会に悩まされていましたが、今期はリバプール戦を始めシティ戦やチェルシー戦などビッグマッチでのスタメン起用も増えてきました。時々危うい場面も見られますがクロス耐性の高さや楔の縦パスで見せる展開力などチームの大きな戦力となっています。

ヴェスターゴーアは開幕前にフォファナが長期離脱したため緊急補強されました。これまでの出場ではミスから失点を招いてしまうことが多かったのですが、ビルドアップ能力などには目を見張るものがあるので今後に期待です。

フォファナプレシーズンマッチで当時ビジャレアル所属、現在はレンタルでマジョルカに所属しているニーニョから危険なタックルを受け現在まで出場がありません。本人のインスタを見る限り回復は順調に進んでいるようなので来年頭にはピッチ上で見ることができるかもしれません。

 

SB

カスターニュ 1271分

トーマス 900分

リカルド·ペレイラ 597分

バートランド 338分

ジャスティン 0分

こちらも離脱が多くオルブライトンがSB起用されるなど人手不足に悩まされました。

カスターニュは1度バックパスでオウンゴールの危機を招いたもののそれ以外は大きなミスもなく活躍しています。プレーの質はもちろん本職の右SB以外にも左SBや3バックの右など適性の多さで離脱の多い守備陣を支えています。

トーマス 今期チームで最も成長したのは彼だと思います。ジャスティンが怪我で出場できないことから彼に出場機会が回ってきました。序盤戦はミスも目立ちましたが、最近では守備も攻撃も成長し左サイドを支配しており、バートランドとの序列も完全に逆転しました。ジャスティンが復帰後もスタメン争いに十分に食い込むことができるでしょう。あとは5バックにも適応できるようになれば完璧です。

リカルド·ペレイラは攻撃面での貢献が目立ち、彼がいる際には右サイドが活性化されました。怪我に泣いた昨シーズン同様、今シーズンもリバプール戦で大けがを負ってしまい当分離脱しそうです。本人の怪我のしやすさも若干あるように思えますが今回の怪我はそれとは無関係で危険なタックルによるものなので早く回復してほしいです。

バートランドは今年サウサンプトンから加入しましたが思うような結果が残せていません。ジャスティンが復帰した際には序列が3番手に下がり出場機会も少なくなるとは思いますが今後に期待です。

ジャスティは今シーズンまだ出場がありませんが、復帰のめどが1月中とされているためそろそろ出場できるかもしれません。23歳と若いながらも両SBやCBなどの適性の広さ、攻撃への参加など多数の強みを持った良い選手なので早く元気な姿を見たいです。

 

MF

ティーレマンス 1172分

エンディディ 1170分

マディソン 1169分

スマレ 950分

デューズバリーホール 436分

オルブライトン 427分

チョーダリー 135分

McAteer 2分

メンディ 0分

中盤はマディソンの復調やデューズバリーホールの台頭など移籍以外でのプラスが目立ちました。

ティーレマンは1月から11月までリーグ戦67試合連続出場と代表戦を両立するなど驚きの頑丈さを見せました。どこにでも顔を出す豊富な運動量、右足から放たれる強烈なミドルシュート、ビルドアップではCBから出るボールの受け手となりゲームを組み立てるなどどんな仕事もこなせるスーパーな選手です。現在契約延長が難航していますがぜひレスターに残ってこれからも活躍して欲しいです。移籍するなら国外リーグでお願いします。

エンディディ 長い脚でボールを刈り取りカウンターの基点となります。最終ラインをカバーしてチームの危機を救った回数は数え切れません。現在はディフェンス陣に離脱者が多いことからCBとしてプレーしています。慣れないポジションにも関わらず良いプレーを見せていますが、最近はエリア内での不用意なファウルからPKを献上してしまうことも見られるのでそこが課題です。

マディソン 現在のレスターの攻撃は全て彼が絡んでいると言っていいほどの活躍です。11月後半から調子を上げていてリーグ戦6試合で4ゴール3アシスト。マンチェスターシティ戦ではノリに乗っていて誰も止めることができませんでした。この調子が続けば代表復帰も夢じゃありません。ちなみにフリーキックも惜しいものを何度も放っていますが相手キーパーの好セーブに阻まれており、まだ直接ゴールしたものはありません。

スマレ 出場機会は多いものの、チームに完全にフィットしているとは言えない状況です。時々楔のパスや持ち上がりなどでポテンシャルの高さを見せますが、ボールロストや守備の軽さなどが目立ちあまりいい印象は残せていません。プレミア初挑戦で年齢も22歳と若いため長い目で見て成長を待つのが良いでしょう。

デューズバリーホール トーマスと並び今シーズン最も成長した若手の一人です。攻撃面では正確なパスからのアシストやサイドチェンジ、守備面では献身的に動きまわり守備陣を助けています。昨シーズン2部でプレーしていたとは思えないほどのプレーの質を見せているため、このまま成長していけばそう遠くないうちにイングランド代表で見ることができるかもしれません。

オルブライトン 右足から放たれるクロスは正確でチャンスを作り出すことができます。出場機会は減っていますが、ノリッジ戦での貴重な決勝弾、気合のこもった熱いプレー、右SBとしてもプレーすることができるなどチームにとって無くてはならない存在です。

チョーダリー レスターユース出身24歳。ボールを奪われることを恐れてか、よく考えず近くにいる味方にパスを出してしまうためピンチを作ってしまうことが多く見られます。守備には目を見張るものがあるので落ち着いてプレーしてほしいです。

メンディ レスターでの出場はカップ戦の30分のみですが、セネガル代表に召集されているためそちらで出場して試合勘を取り戻してほしいです。

 

FW

ヴァーディ 1322分

バーンズ 1033分

ルックマン 716分

イヘアナチョ 590分

ダカ 288分

ペレス 218

 

不調なディフェンス陣と対照的にFW陣は好調でした。この調子で後半戦も走り抜けて欲しいです。

ヴァーディ 1月に35歳を迎える彼ですが衰えとは無縁でリーグ戦では9ゴール1アシスト、カップ戦では2ゴールと圧巻の記録を残しています。自身の代名詞のスピードだけでなく近年ではシュート技術の更なる向上や相手ディフェンダーとの巧みな駆け引きなどストライカーとして成長を続けています。昨シーズンは9アシストとゴールだけでなく他の攻撃陣との連携も見せ、自分のゴールだけに固執せずチームの勝利のために尽力できる模範的なプレーを見せてくれました。今期はゴール期待値5.7に対して9ゴールをマークするなど異常なまでの決定力の高さを見せています。現在リバプール戦でハムストリングを負傷し1か月ほどの離脱が見込まれていますが、今期あと1ゴール決めれば7年連続での2桁ゴールとなるので早く復帰してゴールを決めて欲しいです。

 

バーンズ スピードを生かした縦への突破を得意とし、今期は豪快なミドルシュートなども見せました。14試合で2ゴール2アシストと少し物足りないところはありますが、同じくユース出身のトーマスとの左サイドでの連携は大きな武器となっているので念願の2桁ゴールを記録してほしいです。

 

ルックマン ライプツィヒからレンタルで加入しているイングランド出身24歳です。本職である左WGで出場した直近の2試合マンチェスターシティ戦、リバプール戦ではどちらもゴールを決めています。スピードを生かした自力での突破も強みですが、周りとの連携も得意でこれは同じく左WGを主戦場とするバーンズとの差別化において大きな武器となるでしょう。ぜひ完全移籍でレスターに加入してほしいです。

 

イヘアナチョ 昨シーズンから急激に頭角を現しており自身初の2桁得点を記録しました。今期はこれまでで2ゴール4アシストを記録しており、590分という限られた時間の中でこれだけの活躍を残していることは見事としか言い表せません。ヴァーディにはない体の強さからタメを作ったり、相手ディフェンダーにプレスをかけ自らチャンスを作るなどチームの主力として文句のない活躍を見せています。ヴァーディとダカが離脱しておりせっかく出場機会が増えそうだったのですが、アフリカ選手権にナイジェリア代表として召集されているためチームを離れることになります。

 

ダカ 昨季はオーストリアで27ゴールを挙げ今シーズンからレスターに加入しました。リーグ戦は288分の出場に留まっていますが2ゴール3アシスト。ヨーロッパリーグでは6試合5ゴールと出れば必ず結果を残しているデキる男です。爆発的なスピードを生かした突破でゴールに迫り、しっかり決めきる決定力も併せ持っています。なぜレスターに来てくれたのか不思議なくらいに良い選手なのでこれからのプレーにも期待です。

 

ペレス イヘアナチョの覚醒やダカの加入などで今期これまで思うような出場機会を得ることができていませんが、怪我や代表召集で攻撃陣がゴッソリいなくなるため1月は出番も増えるのではないでしょうか。ユナイテッド戦では17分の出場で2アシストなど結果も残しており、特に1つ目のアウトサイドでヴァーディに出したアシストからは足元の技術の高さがうかがえます。今回の出場機会を機に殻を破って活躍して欲しいところです。

 

まとめ

ほぼ全ての選手について触れたためかなり長くなってしまいましたが、以上がプレミアリーグ前半戦の振り返りです。みんないい選手ばかりなので後半戦も怪我や病気などなく元気にプレーして、CL権獲得や個人成績の更新などに向けて活躍して欲しいです。